xvmfzc_yomoの風呂ログ

大体お風呂で書いてるから風呂ログです

ニューアルバムで文書くやつ

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Creepy Nutsニューアルバム『Case』発売日の前日8月31日に届きました。3形態全部買わせていただきました。
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Tシャツ盤の梱包ケースがちょうど良く3形態収められるケースになるのかと思ったら別にそんなことはなかった。
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生地が厚めでいい感じです。

 

Creepy Nuts、アルバム出すたびに良くなってて泣いちゃうな。

アルバム通しての感想は感受性豊かで文章上手い人がやっているので、僕は『デジタルタトゥー』という1曲について書こうかな……と思う。

 

Creepy Nutsが新譜『Case』で過去・現在・未来を往来しながら物語を回収する(THE FIRST TIMES)
https://news.yahoo.co.jp/articles/5cfaa466a6689a6feebc3556236529d6dacc5ccf

 

ぶっちゃけこれ読む方が良いと思う。

 

R-指定はMCバトルという文化によってここまでのプロップスを集めた人物。この曲ではそんな彼自身のラップについて不穏なトラックで内省的に綴られている。「身体に浮かび上がるパンチラインの数々」とボースティングしていた『耳無し芳一Style』の裏返しのような内容。

ダンジョンでは911をネタにしたり、女性のチャレンジャーにミソジニー的なヴァースをぶつけたりもした。あと最近「悩む」も消えた。あれ酷かったもんね……。面白かったけど。

ラジオでも「自分の過去に放った言葉は正しかったのかわからなくなった」と繰り返し語っている辺り、相当な葛藤があったんだろうと思う。

彼の過去の発言や1小節、1韻がキャンセルカルチャーの標的になる可能性は容易に想像できるし、昨今の世相を見ていると「そうなったら気ぃ悪いな」と思っていた。

過去の言動を掘り返して弁解や禊の機会すら与えずに葬り去るキャンセルカルチャーには正直薄寒さを覚える。誹謗中傷を再生産している側面がある。

とは言え、「そういう人の作った物に触れたくない」「一緒に仕事したくない」という感情も否定できるものではなく……。それがもし犯罪で、被害者がいるなら尚更。

だからこの話は堂々巡りだ。答えに辿り着けない。0か100かじゃないから仕方ない。本当に辛い。

「そんなことで怒られるの!?」というのは多分現代に生きていたら誰もが経験することだと思うんだけど、そこで「そんなことで怒られていたら何も言えなくなっちゃうよw」「今だとハラスメントって言われちゃうんだっけ?w」とヘラヘラしている人は正直言葉を扱う才能がないから黙っていてくれよと思う。こういうのってすぐブーメランになるから言うの怖いけど。

で、R-指定はリリックの中でその「そんなこと言われたら何も言えなくなっちゃうよw」を言わないように言葉を尽くしているんだと勝手に思った。勝手に。

自分が言いたいことを曲の感想にかこつけてるだけみたいな文になってしまった気がする。

「あなたは誰か傷つけても あなたは誰か失っても 歌詞にできればそれでいいんでしょ」

MCバトルという特殊な文化で名を成したからこそ、自分の言葉の加害性についてここまで深く踏み込んで描写してみせた『デジタルタトゥー』一聴の価値ありです。

 

あと『土産話』。あれ最初に歌詞上がってきた時DJ松永泣いたでしょ。

(関係ないけど、ヒップホップというジャンルを楽しむにあたって、実在の他人の人生をコンテンツとして消費するグロさが常に付き纏ってきます。これってどうしたらいいですか? マジで)